民間非営利組織論の基本を参照しながら、本日の日本の非営利セクターの現状分析から導かれた課題をもとに考えられた、市民性、社会変革性、組織安定性の3つの基本的条件を満たす「望ましいNPO像」を目指して切磋琢磨しあう環境を、市民社会の中に作ろうという思いにより「エクセレントNPO」の評価基準と自己診断ツールが作成された。
非営利団体
本ツールは、作成団体の前身にあたる非営利組織評価基準検討会による検討から生まれた。多様な活動を行うNPO法人の数が急増する一方で、自発的に社会の課題に挑みたい、あるいは社会に何かしら貢献したいという市民の受け皿としての機能や市民社会の旗振り役としての原点を多くのNPOは見失っているのではないかという危機感ともいうべき問題意識をもとにしている。
本ツールは、2年の歳月をかけ、NPOセクター全般、寄付やボランティアに関する国際比較分析、行政とNPOに関する実例調査、法制度などの分野での実証分析をもとに開発された。市民社会を基点に活動する非営利組織の原理についてレビューを行い、討論会メンバーの実体験や意見も踏まえて作成された。
また、「エクセレントNPO」を目指す動きを普及させるため、全国的な研修会や、エクセレントNPO年間大賞の表彰も行われている。
【3つの基本条件】
また、上記のエクセレントNPOになるために満たすべきであるとされる3つの基本条件は、社会変革性を頂点とする3角形の相互関係になっているだけでなく、日本の非営利セクターが抱える、下記の3つの課題に対応している。
あり
「非営利セクターに質の向上をもたらそう」という市民会議の理念に賛同し、エクセレントNPOを目指すは初級編の自己診断リストを行い、診断結果を市民会議宛に送付する。理事会の判断を経て、宣言団体の「確認証」が送付される。
毎日新聞社との共同で、表彰を行っている。エクセレントNPO基準に基づき、自己評価を行い申請してもらい、審査委員も同じ基準で審査し、その結果を申請者とともに共有する。
あり
12分野33項目の質問から構成される基本的評価基準。これと呼応するセルフチェックシートとして、29項目に対するABCの3段階評価の初級編の自己診断ツールがある。
2010年11月(「エクセレントNPO」をめざそう市民会議発足)
日本NPOセンター
Voluntary Action Network India: VANI(インド・ボランタリー・アクション・ネットワーク)
Korea NGO Council for Overseas Development Cooperation (KCOC)
パブリックリソース財団
Corporation Committee for Cambodia(CCC)(コーポレーション・コミッティ・フォー・カンボジア)
Philippine Council for NGO Certification (PCNC) (フィリピンNGO認証協議会)
国際協力NGOセンター (JANIC)
「エクセレントNPO」をめざそう市民会議
民間NPO支援センター・将来を展望する会(CEO会議) / 日本NPOセンター
Taiwan NPO Self-Regulation Alliance(台湾公益団体自律連盟)